先日いただいたデロイトトーマツによる「Z・ミレニアル世代年次調査2022」(注)を詳しく分析すると、なかなか面白い。
(注)Z世代は1995年〜2003年生まれ(現在18〜27歳)、ミレニアル世代は1983年〜1994年生まれ(現在28〜37歳)と定義されている。 

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まず、環境問題については、グローバルに比べて日本の方が気候変動に対する危機感が若干低く、実際に行動を実践している比率も低いようだ。
・「気候変動が限界に達している」と感じている比率は、グローバルが73〜75%に対して、日本では58〜60%。
・さらに「環境負荷を削減するために行動を実施している割合」は、上記写真の通り日本がグローバルよりもそれぞれの項目で20%程度低い。

経済面については、グローバルに比べて日本の方が経済的な余裕がある。経済格差については、日本でも50%以上が格差の拡大を感じていると考えているようだ。
・「日々の出費を賄いきれない」と感じている比率は、グローバルが46〜48%に対して、日本では33-36%。
・「経済格差が拡大している」と感じている比率は、グローバルが72〜77%に対して、 日本では47
〜56%。どちらも高いが、日本よりもグローバルの方が格差の拡大が意識されている。

 勤め先を選んだ理由として重視する項目としては、グローバルでは「個人の成長機会」や「組織の方向性」が重視されているのに対して、日本では「職場での過ごしやすさ」が重視されているようだ。

通常は世代間の格差が意識されることが多いが、グローバルと日本との比較という面で分析するのも若年世代の意識を理解するうえで非常に有効だと感じた。